ご挨拶

私は昭和43年にこの町で生まれ、駅からほど近い金町で祖父母、両親、姉の六人家族で育ちました。夏休み、冬休み、彼岸休みはいつも、八溝山のふもと上野宮地区にある実家で過ごしました。そこには、年末年始の行事、祭りといった地域伝来のしきたりを守る暮らしがありました。

都心で過ごした学生時代、日本全国から集まった多くの友人に恵まれ、別の角度から故郷を見る目が育まれたように思います。

卒業後、多くの同世代の友人たちと同じく地元に仕事を得ることはかないませんでしたが、両親がそうだったように私も、お盆、年末年始には上野宮の実家に戻り、先祖が長きに渡り継承してきた伝統行事に関わってきました。

大子町は平成26年、日本創生会議の人口問題検証分科会において消滅可能性都市に挙げられました。これは、大子町が2040年までに20~39歳の女性の人口が五割以下に減少すると推定される全国896市区町村の一つとして、認定されたということです。

私の役割はこの危機の突破に尽きると思っています。地元の皆様と一緒に、故郷大子町が未来に渡り存続していけるように、全力を尽くして参ります。

 

高梨哲彦